環境への取り組み

グリーン調達への対応

背景

地球環境悪化の危機が懸念される中、製造業における責任のウエイトは大きく、我々が供給する製品に含まれる特定化学物質の管理が必要となってきております。

そのためには、サプライチェーン(素材から最終製品に至るまでの開発・調達・製造・配送・販売までの一連の業務の繋がり)に連なる各企業が、製品に含まれる化学物質の適切な実効性のある管理上の取組みを行う必要性が要望されるようになりました。

このような背景の中、日本国内の大手情報関連機器メーカーを中心に各社共通の調達方式づくりを目指し発足したグリーン調達調査共通化協議会(Japan Green Procurement Survey Standardization Initiative:以下、JGPSSI)は、「管理対象とする物質の種類」や「情報伝達のための調査回答フォーマット」などの共通化を行っており、製品の含有化学物質に関する情報管理のガイドライン『ジョイント・インダストリー・ガイドライン(JIG)』を策定し、米国・欧州の業界団体の承認を得て、サプライチェーンを巻き込んだ調査・報告の主流となっています。

製品含有化学物質の管理
  1. 購入資材の含有情報 (INPUT情報)
  2. 製造工程の含有情報 (含有量固定)
  3. 販売製品の含有情報 (OUTPUT情報)

1.?3.の情報を正確に入手し、また提供する。

サプライチェーンの構造

※当社の製造工程カテゴリーは『川中産業・原部品製造工程』となり、サブスタンス+プレパレーションを購入・使用し、当社の製造工程で成型品(アーティクル)となり、お預かりした製品に『めっき』『表面処理』として組み込まれる形態となります。

当社の行動指針

以上のような、法規制等の背景・現状・課題と、グリーン調達調査共通化協議会(JGPSSI)及びJIG等のコンセプトを踏まえ、当社では以下のような管理ポイントにて調査・ご回答を進めております。

原部品製造工程 管理ポイント 補足
購入資材(INPUT)
  • MSDS、MSDS plusの入手
  • 特定の化学物質含有調査シートの入手
  • 仕様書交換等
当社製造工程で係る全ての購入資材を対象に、『特定の化学物質含有調査シート』を作成し、薬剤メーカー~原材料メーカーまでサプライチェーンを遡り、『正確な、信頼性のある情報』の提供をモットーに源流調査を実施しております。
製造工程
  • 工程管理
  • 汚染防止
  • 混入防止
  • 組成変化把握 等
処理ラインの一部に使用・含有禁止化学物質を含む薬剤や処理液が混在している場合、RoHS等対応製品が間違いなく工程選択されるよう識別・明示を徹底的に行うと共に、取扱いによる汚染防止等無きよう対策を進めております。また、『めっき』『表面処理』は、サブスタンス・プレパレーション(購入資材・原材料等)を使用又は調合しためっき液又は処理液による電気分解や化学反応などで得られる金属、その他化成皮膜であり、使用するサブスタンス・プレパレーションの成分とめっき皮膜成分が一概に同じという訳ではなく、各種皮膜が析出・生成されますとサブスタンス・プレパレーションとは別の組成変化が生じる事が想定されます。それら組成変化の把握にも積極的に対応し、より高いレベルの信頼性に高めます。
販売製品(OUTPUT)
  • 皮膜分析
  • 『特定化学物質使用状況報告書』の発行 等
分析には信頼性を確保するために、分析方法(定性分析+定量分析などの組み合わせによる手順)・使用機器・エビデンス発行の代行処理のサービス有無・信頼性等さまざまを検討した上で、分析メーカーによる外部委託としております。またJAMP(Japan Article Management Promotion-Consortiumの略)が現在策定中のAIS/AIS plusと呼ばれる製品含有化学物質情報シートの導入を検討しています。